社会化期のタイミングを間違えないで…
仔犬の頃のスタートラインは皆一緒です。
ほとんどの仔犬は、誰にでも人懐こく、好奇心旺盛で、様々な刺激を怖がることなく受け入れることが出来ます。
しかし、成長と共に仔犬の生活環境で、いろんな性格を形成していきます。
4〜5ヶ月齢あたりから、見慣れない人や犬や物、聞きなれない音などを怖がったり、威嚇したり、吠えたり、噛んだりと、徐々に警戒心が強くなり、体験したことのない刺激に対し、過敏に反応するようになってきます。
この反応は、わんちゃん自身を守るための自己防衛反応として現れてきます。
例として、「知らない場所へ行くとよだれが止まらなくなる」「ドッグランなどで犬の輪に入ることが出来ない」「他の犬や人が近づくと威嚇したり、吠えたり、攻撃的になる」「自分の存在を消すかのように息を潜め、隅に隠れる」「パニックをおこし、落ち着かなくなる」など、数えればキリが無いくらいに、わんちゃんのストレスもMAXになります。
落ち着いて過ごせないなんて可哀想ですよね…
どこへ居ても、落ち着いて過ごせるようにするためには、警戒心が強化される前に、いろんな刺激を体験させ、慣れさせることが「問題行動や困った行動を予防する」重要になってきます。
この、社会化期を学習する時期はとても短く、生後3ヶ月齢までのトレーニングが鍵となり、仔犬の時期に必ず行っておかなければいけない社会化トレーニングなのです。
当園の「いぬのほいくえん」「いぬのようちえん」では様々な楽しいトレーニングを時間割制で行います。
人に慣れさせるためのトレーニングや家族だけでなく、他人や子ども・獣医師・トリマー・年配の方など、将来接する可能性がある様々なタイプの人間とふれあう機会を作ります。
また、はみがき、爪切り、ブラシなどにも慣れてもらいます。
知らない人に抱いてもらったり、普段触られない身体のあらゆる部位をさわってもらったりもします。
触られる事と楽しい経験を結びつけることで、知らない人は怖い存在ではなく、楽しく安全な存在であるという事をわんちゃんに学習させます。
不定期に開催するパピークラスに参加することも、様々なタイプの人間とふれあえる良い機会になります。
その他にも、仔犬のうちに他のわんちゃんと遊ぶ機会を作ったり、車・電車・掃除機などの生活音に慣れさせるためのBGMや、また、花火・雷など、将来わんちゃんが恐怖に感じる可能性の高い刺激を経験させておくことも社会化トレーニングとして重要です。
仔犬が何か特定の刺激を少しでも怖がっているのなら、できるだけ早いうちに克服させなければいけません。